他人をコントロールすることはできない

友人が、恋人が、同僚が、部下が、自分の思うように動かない、なんてことは誰でもご経験済みだと思います。

僕の手元にいま、一冊の愛読書があります。
今日は般若心経とは違う本についてお話したいと思います。
でも、言っていることは一緒です。

「禅マインド ビギナーズ・マインド」

アメリカに渡って布教した禅僧・鈴木俊隆氏による著書。
英語で書かれたもので、日本語訳されています。

スティーブ・ジョブスも愛読した本として知られています。

この本にはものすごいいいことがたくさん書かれています。
その中でも、印象的なことを言わせてください。

ちょっと引用しますね。

「私たちは気づかないまま、自分以外のものを変えようとします。
自分以外のものをきちんとさせようとします。
しかし、自分自身があるべきところにいないとき、ほかのすべてのものをきちんとさせようとしても、無理です。
あなたがしかるべきとき、しかるべき方法で、ものごとを行えば、ほかのすべてものはきちんとなります。
あなたが「ボス」なのです。」

僕は病気になる前、傲慢でした、と再三、書きました。
でも、よく考えてみると、いまも傲慢です。
なんでかというと、この引用が突き刺さるからです、いまも。

ずいぶん煩悩を減らしてきたつもりです。

でも、まだまだなんですね。

では、どうしたらいいか。

その回答も書いてあります。
かいつまんで説明しますね。

周りの人々をコントロールすることはできません。
いちばんいいのは、好きなようにさせることです。

羊や牛をコントロールするには、広々とした余裕のある草地に離すことです。
そして見守ることです。
無視はいけません。無視は絶対にダメです。
ただ見守ることです。
それが、全体をコントロールするということです。

自分自身も同じことが言えます。
妄想や雑念はシャットアウトしようとすると、ますますもくもくと頭をもたげてきます。
私たちにできるのは、

ただ、見守ること。
息を吸うこと、吐くことだけに集中すること。

これができれば、妄想や雑念は、5分か10分で力を失っていきます。

実際、少ない経験ですが、僕も瞑想するとき、
そういう体験ができたこともあります。

こんなこと、あの時代にもっと深く理解できていればよかったです。
そして、いま、このことを深く理解する時期が来たと思います。

ありがとうございます。