比類なき荘厳さワット・ポーの「涅槃仏」
私たちはなにもできない
全長46m、高さ15m。
このとてつもない大きさの涅槃仏を見てきました。
バンコク市内にある王宮寺院ワット・ポー。
そこに「涅槃仏」は横たわっています。
「涅槃仏」とはお釈迦様が入滅されるときの様子を表したものとされています。
なんでこんなに巨大な仏像を作ったのか。
もちろんインパクトを追求したのかもしれません。
しかし、私はこう思います。
仏さまの存在は、人間の想像を超えたもの。
人間の尺度では、判断できないものです。
人の解釈を超えた壮大さを表すために、
この金色の巨像を作り上げたのでしょう。
人間はなんでも自分の力でなし得ると過信しています。
文明は確かに人間を前へと押し進めてきました。
しかし、人間が考えてもみなかった次元というものは、
確かに存在して、私たちはその異次元の「なにか」に生かされているのです。
私はこの像を前に、ひれ伏したいほどの畏怖の念を感じました。
私たちはなにもできない。
なにもできないからこそ、大いなる存在に帰依できるのです。
そんなに肩ひじ張らなくていい。
ただ身を任せればいいのだと。