禅語・東山水上行【とうざんすいじょうこう】

山は不動。動いているのは心。

 

川に沿って歩くと、川面に映っている東にある山も移動していく。

 

山とはどっしりとしていて、不動のものです。
それが川面を移動していくように見えるのは、不思議です。

 

動いているのは川の流れなのか。
それとも山が動いているのか。

 

動いているのは私たちの心かもしれません。

 

川はただ山を映しだしているだけです。
世界はただありのままにそこにあるだけです。
なにかが起こっていると感じるのは、
ただただ私たちの心の中だけにすぎません。

 

激動するビジネスシーンで起きるさまざまな出来事も、
現象としてはただ必然的にそこに起きているだけです。
起きたこと自体には、善悪はありません。
善悪をつけているのは私たちの心にすぎません。

 

昨日の常識が通用しない世の中ですが、
常識を作りだしているのもまさに、私たちの心です。

 

あの人はこんな人だ。
私はせいぜいこんなものだる
この仕事はこういうものだ。
この組織はこうあるべきだなどというのも、
思い込みに過ぎません。


日々変わりゆく日常。
思い込みに、あぐらをかいていると、
いつ変化に足をすくわれるとも限りません。

 

しかし、悲観することはありません。
変化すること自体が日常だと考えれば、
変わっていくことはそんなに怖いことではありません。


変化を楽しみましょう。
固定観念を突き放しましょう。

 

川面を流れる山を楽しみながら歩いて行きましょう。