2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

そんなプライド、捨てちまえ!

バリバリ働いていた会社で統合失調症を患い、山の中の病院で治療を果たし、社会復帰を遂げた僕でしたが、結果は惨憺たるもの。みんなには白い目で見られるし、仕事も来ないし、できない。発病前は、社内でふんぞり返っていた僕が、虫の息で申し訳なさそうに…

「とらわれない生き方」を模索する僕がとらわれたカネという魔物

般若心経で僕の人生は少しだけ変わりつつありました。エリート意識プンプンだった、奢りの塊のような自分。プライドだけ高くて、周囲と壁を作り、そのくせ、人に認められない自分に孤独感を感じていた自分・・・。ちょっとした人の反応に過敏になり、相手を…

公衆便所の便座に座れない僕が、般若心経に出会って平気になった理由

なぜ、あの妄想地獄とそれに付随する神経症、うつ的症状の最中、ぼくは般若心経の本を手にしたのだろう。あの頃は、日常をもうろうとして 、どうやって毎日生きていたか、記憶にありません。ドイツ人の諜報部員・カールに命を狙われ、崩壊した僕。カールが消…

最初にグッときたのは、有名な「色即是空」などではなく、「不垢不浄」。

『ひろさちやの般若心経88講』は初心者の方に、ぜひ読んでいただきたいです。ちょっと時代は、前後しますが、不肖、この私、実はとある出版社で、ひろさんの担当編集者をしていたことがあるのです。般若心経に出会い、ひろさんの本をきっかけとして、さまざ…

経典の発見

その経典は、僕の精神的放浪の末、やっとのことで出会った、というわけではありません。その経典のことは、子どもの頃から知っていました。しかし、その経典を読んだことはありませんでした。耳で聴いてき続けたのです。その経典を初めて読んだのは、僕が社…

自宅での闘病、職場復帰へ。

山での闘病を終えても、先生は職場復帰の許可をなかなか出しませんでした。そのことで先生と何度もケンカをしました。しかし、いま、思い返すと、復帰なんてしょせん無理な話です。思考回路が減速していて、見た目にも廃人のような僕でしたから。自宅では、…

山の中の病院での闘病生活

32歳のとき、僕は統合失調症と診察されました。それは僕にとって、青天の霹靂。寝耳に水でした。かつては忌まわしい名前で呼ばれていたあの恐るべき病気。それにいま、自分がかかっている。諜報部員・カールも実は僕の妄想で、実在しないという真実。僕はそ…

審判の日

ついにその日はやってきた。無謀な転職活動を続ける僕に、いよいよ家族はことの重大さに気づき始めました。いまは別居中の妻と、母に両腕を掴まれて、Oクリニックに連れて行かれたのです。その日は大手出版社の最終面接の日でした。「おれは病気なんかじゃな…

タオ、ヒーリング、気の先生など癒しの世界を珍道中

とにかく、精神科医はあてにならない。自分の意見しか言わない。こっちの気持ちまで降りてきて、寄り添ってくれる人は皆無です。私が唯一信用している医者は、東京郊外の街の町医者・OクリニックのO先生だけです。そんなこと言うと、とても偉大な方のように…

転職戦線、異常あり

履歴書には、健康状態を記載する項目があります。ふつうみんな「良好」と書くのが、一般的です。しかし、そこに僕はいつも、絶好調と書いていました。当時、「絶好調男」ともてはやされていた、元巨人軍・中畑清のキャッチコピーです。もうこの時点でおかし…

精神病患者に対する友人、同僚の反応

大日本印刷出張校正室での失態から1週間、僕は自宅待機となりました。なんだか、夢を見ているようでした。「おまえはノイローゼだ」と編集長にみんなの前で言い放たれ、逃げるように印刷所から遁走した僕。そのときは、自分は少しおかしいのかもしれないと思…

数字の「2」の意味がわからなくなる

僕がとうとう自宅謹慎になったときの話をしましょう。ある夜、僕は大日本印刷の出張校正室という部屋にいました。出張校正とは、雑誌が印刷される寸前に、印刷物の文字などをチェックする作業です。土壇場の作業ですから、あるときは怒号が飛び交うなど、修…

神経症と誤診された僕・・・。

曲がり角を直角にしか曲がれない僕。自動ドアが開くのが怖くて、入り口で足踏みしていた僕。留守中にコンセントが発火して大火事になるのが怖くて、家を出られなかった僕。いつも寝不足でぼくやりとして、性的不能に陥った僕。トイレの便座の雑菌が怖くて、…

曲がり角を直角にしか曲がれなくなったのは、確か30歳の頃でした

子どもの頃から、アリを踏まないようにして、歩いてきました。高校生になると、アリどころか雑菌を踏み殺すのも不安でした。そんな神経質な私ですが、大学を卒業して、若者に人気の出版社に入社した頃には、フツーの人間に戻っていました。時はバブル。アリ…