【禅語】大死底人(だいしていのひと)〜「リーダーになる人の武器としての禅の名言」より

死を想うことで明日が見えてくる。


大きな病気をすると、人生観が変わるとよくいいます。
人生観というより、「死生観」が変わるのでしょう。

つまりどんな死に方をするべきかです。
どんな死に方をするかを考えれば、
残された時間をどう生きるかにつながっていきます。


誰しも死にたくありません。死の危険にも触れたくありません。
それでもなお、死は私たちに「なにか」を伝えてくれます。


ヨガに「死者のポーズ」というのがあります。
肢体を地に投げ出して、
自分が死体になったとイメージする瞑想のようなものです。
ときに人生をギリギリまで追い込む、
または追い込むイメージをしてみることは、
生き方を振り返るのに大切です。


すべてを失って丸裸になったところをイメージしてみる。
そうすると、いつも大事に抱えていたことが

実はたいしたものではないことに気づきます。


しょせんはゼロからはじめた人生です。


「死んだ気になって出直す」とよく言いますが、
まさに死をイメージすることは
新しいインスピレーションや着想を生むかもしれません。
週に一度、まっくらな無音の部屋で、全身を投げ出して、
「死のレッスン」をしてみるのも いいかもしれません。

 

死はゼロです。
大丈夫、あなたは生きています。
生きている以上、ゼロ より下に落ちていくことはありません。